メスティン噂の真相!バリ取りシーズニングからテフロン加工まで疑問に答えます
最近インスタグラムやYouTubeで「メスティン」というクッカーを使うキャンパーを見ることが多くなってきました。
メスティンはシンプル故の汎用性で「最強のクッカー」と位置付けるキャンパーもいます。
以前はほとんど通販でしか買えなかったメスティンですが、最近は品揃えの良いアウトドア用品店なら見かけることも多くなってきました。
しかしこのメスティン、「バリ取りの儀式が必要」「シーズニングが必要」「テフロン加工がおすすめ」などのさまざまな噂があるクッカーでもあります。
そこで今回は、常日頃からメスティンを持って日本各地をキャンプして回っている私(女バイクキャンパー)の経験から、メスティンの噂のウソとホントをQ&A形式で紹介していきたいと思います。
メスティンって買った時にバリ取りをしなきゃいけないってホント?
A:メスティンを食器としても使いたいなら「ホント」です。
メスティンは本当に「アルミを曲げて箱型に切り出しただけ」のシロモノです。
そのため、国内外の専用品クッカーのような縁(フチ)の加工は一切されていません。
調理器具としての機能しか期待しないのであれば、正直バリ取りはしてもしなくてもどちらでも構いません。
ですが、メスティンを直に口に近づけるなど、「調理器具兼食器」として使うのであればバリ取りはするようにしましょう。
でないと唇をケガしてしまいます。
私は調理器具兼食器として活用しているので、購入後すぐにバリ取りをしました。
ただ、バリ取りと言っても簡単なことで、300番くらいの紙やすりで、縁を触った時に引っかかりを感じない程度に20回前後削れば十分です。
メスティンはアルミ製なのでどうせすぐに傷がつきます。そう考えれば紙やすりは100番ぐらいでも良いくらいです。100番だと削り傷はつきますが、その分バリはアッという間にバリは取れます。
メスティンって使う前にシーズニングしなきゃいけないってホント?
A:神経質な人なら「ホント」、そうでなければ「ウソ」です。有毒物質に関してはアルミなので心配ありません。
よくネットではバリ取りとともに「メスティン購入の儀式」として、米のとぎ汁を煮てシーズニングするという方法が紹介されています。
この「米のとぎ汁で煮る」という行為は、メスティンの表面に酸化膜を作り、アルミがこれ以上イオン化して溶けださないようにするために行います。
アルミがイオン化して溶け出すと、調理したものがアルミ臭くなります。
ニオイだけで特に体に害があるわけではないのですが、神経質な人にはつらいでしょう。
そのため、神経質な人の場合はシーズニングして、手っ取り早く酸化被膜を作り、ニオイを予防する必要があります。逆を言えば、アルミ臭くても気にしない人であればシーズニングは必要ありません。
私は特にシーズニングをすることなく使用していますが、使用してから3回目くらいに見たらメスティンの表面が白っぽくなっていました。別にシーズニングをしなくても、数回使えば自然にシーズニングされるようです。
また、メスティンは使っているうちに黒ずみが出てくることがありますが、これはサビではなくただアルカリ性のもの(重曹など)がアルミと反応してできた「水酸化アルミニウム」です。水酸化アルミニウムは水には溶けず、特に体に害もないので気にしなくて大丈夫です。
メスティンって半自動炊飯できるってホント?
A:「ホント」です!
白米に限って言えば、きちんと準備をしてやればほぼほったらかしで炊飯が可能です。
準備することは3つです。
一つ目の準備、それはしっかりと米に吸水させておくことです。
できれば一時間以上吸水させましょう。現地で吸水させるのが面倒な人は、ペットボトルに水と米を入れておいて出発すると良いです。東北一周キャンプしていた時に私がよくやっていました。
二つ目の準備、それはをは気持ち多めに入れることです。
一般的にはレギュラーサイズのメスティンの場合、米一合に対してリベットくらいまで水を入れるとされていますが、少なくて不安になるくらいなら多めに入れておいた方が絶対良いです。
私の経験上、芯が残った米は食べられたものではありませんが、多少グズグズに柔らかい分にはまだ食べられます。
三つ目の準備、それは、しっかりとウインドスクリーンなどで風を防いでから炊くことです。
風にさらされながら加熱するのと、無風状態で加熱するのでは全然違います。
一般的に言われている「米一合なら百均の固形燃料1個」という基準は、室内のほぼ無風状態の燃料消費量です。
風にさらされながらの場合は、もっと燃料が必要になります。できるだけ炊飯に理想的な状況にするため、ウインドスクリーンをしっかりと使いましょう。
パッキングしやすいってホント?
A:ウーン、、ホントでもあり、ウソでもあります。
私個人的に、メスティンが光る場面は「アルコールストーブを使用している時」と「CB缶(カセットボンベ缶)を燃料にしている時」だと思います。
丸型のクッカーは(その形と深さで)底にOD缶(アウトドア缶)がすっぽりと収まるようになっています。また、OD缶を使用するストーブはサイズが小さいものが多く、場合によってはそのままクッカーの中に全て収めることができます。
しかし、四角い形をしたメスティンにはそれができません。
アルコールストーブ使用の場合は全て収めてしまうことも不可能ではありませんが、CB缶はまず不可能です。OD缶の収納もできません。CB缶を使用するバーナーは大きいサイズが多いため、メスティンの中に収納することは難しいです。
しかし、ガス缶やガスバーナー以外のカトラリーや調味料等なら非常に収納しやすい形状をしています(上の写真を参考にしてください)。
そのため、この疑問に対する答えはOD缶使用の場合は「ウソ」であり、アルコールストーブやCB缶使用の場合は半分「ホント」です。
メスティンって焦げ付きやすいってホント?
A:残念ながらこれは「ホント」です。
メスティンは残念ながら焦げます。ただの白米ならまだ良いのですが、鯖缶を混ぜて炊きこみご飯でもしようものなら本当にすぐに焦げ付きます。
私は以前、この焦げ付きを何とかしようとスプレーだけのテフロン加工などを試みたことがありますが、ほとんど効果は見られませんでした。
メスティンはアルミで熱伝導率が良い上に、厚みが他のクッカーに比べて著しく薄いので焦げやすいのです。おまけに “ただのアルミ” なので、一度焦げ付いたら本当に取れません。
結局私が焦げを取り除くために取った行動は「諦めてヘラとタワシで削り取る」でした。
業者に依頼すれば本格的なテフロン加工やノンスティック加工でほぼくっつかなくなるそうですが、たかだか1700円やそこらのアルミ容器にそんなにお金は出したくありません。
だとすれば、安さを武器にして「壊れたってまた買い替えればいい」の精神で構えたほうが全然気楽です。
私はメスティン使用2回目でその境地に達しました^^
ただ一年近くラフに使っても特に穴が開く気配などはありません。思ったより丈夫なようですね。
メスティンは「試すクッキングギア」として非常に優秀
メスティンは値段がとても安いこともあり「失敗したって良い」といろんな試行錯誤ができる素晴らしいキャンプギアです。
こだわる人なら業者に依頼してテフロン加工するもよし!こだわらない人はガンガンにいろんな料理に使って黒ずみを作りまくるもよし!
メスティンは、本当にただの小さなアルミの容器なのですが、これがあるのと無いのとではキャンプの幅がガラリと変わります。
購入を検討している方は是非今回の記事を参考にしてください!
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