ノースフェイスカップ2019atClimb Park Base Camp徹底レポート!
「THE NORTH FACE CUP 2019」の本戦が2019年3月9日、10日の2日間に渡り埼玉県入間市の「Climb Park Base Camp」で行われました。
筆者は大会2日目の3月10日に観戦してきましたので早速レポートしたいと思います!
THE NORTH FACE CUPとは!?
まず、THE NORTH FACE CUPとは何かと申しますと「ビギナーからプロまで参加できる国内最大規模のボルダリング大会」として日本全国から“強モノ”が集まる大会で、今大会は、2018年の8月18日から北海道・山形・東京・神奈川・静岡・愛知・大阪・岡山・福岡など全国各地で地方予選が行われました。
まずは地方予選を勝ち進み、さらに本戦で勝ち残ることができればプロレベルの選手たちと同じ会場で試合をすることができます。
とは言っても、ビギナーがプロレベルの選手達が同じ土俵で戦うことは無理に決まっていますから、同じぐらいのレベルの選手たちが戦えるように、いくつかのカテゴリーが分けられています。
U-8 (小学2年以下)
U-10 (小学3・4年)
U-12 (小学5・6年)
Women‘s Division 1 (初段以上の女性)
Women’s Division 2 (2級以上の女性)
Women‘s Division 3 (4級以上の女性)
Division 1 (3段以上の男性)
Division 2 (2段~初段以上の男性)
Division 3 (1級~2級以上の男性)
Division 4 (3級~4級以上の男性)
Division FUN (4級以下)
※カテゴリーはかなり細かく分けられているのでビギナーでも参加することが可能です。
これらのクラスのチャンピオンが本日行われる本戦で決定します。
さらに最もレベルの高いクラス(Division1)の男女の優勝者は、海外大会に代表として選出されます!
THE NORTH FACE CUPは国内選手だけではなく、本戦ではプロの海外選手の参加もあるので、普段なかなかお目にかかれない海外選手の姿を見ることができるのも魅力です。
最大の盛り上がり見せる大会会場「Climb Park Base Camp」
最近のボルダリングブームもあり、混雑状況など不安になりつつも会場へ向かいました。
Climb Park Base Camp 入間店はお店の目の前に大型駐車場がありますが、大会当日には利用することができないので、観覧する方は公共交通機関の利用をするかコインパーキング利用になります。
ちなみに近隣には商業施設やスーパーマーケットがありますが、それらの駐車場に駐車する “不届き者” がいないか、ベースキャンプのスタッフがしっかり見張りをしています。
一部の心無い人のためにボルダリング業界全体のイメージを損ねてしまうことが無いよう、1人1人が節度のある行動をとりたいものですね。
ちなみに、大会中のClimb Park Base Camp入間店の駐車場はどうなっているかというと、出店が立ち並び、食べ物やアウトドアグッズが販売されていました。
これはもう、ちょっとしたお祭りですね!TV局の取材も来ていてボルダリングの注目度の高さも感じました。
大会会場であるジムへの入場は、普段通り、靴を脱いで入るスタイルでした。
しかしながら大勢の観客が見に来ているので当然靴箱が足りません^^;靴の紛失が不安な人はビニール袋に入れての入場となりました。
Climb Park Base Campは2階建てで、普段は2階がナガモノエリアやトレーニングスペースになっているのですが、当日は関係者のみ入れるようになっていました。
今回訪れてみて、(試合以外で)私が最も関心したのが、2階部分に桜が飾られていたことです。
ジムの壁の形状を生かして、まるで大きな花盆に花が生けられているようで本当に素敵でした。
後から知ったことですが、実はかなり著名な華道家さんが飾っていたそうです。
こういった演出は我々観客だけでなく、海外選手にも強烈な印象を与えると思いますね。
小学生カテゴリ決勝
小学生カテゴリの決勝では、親御さんたちが大興奮で応援していました。
もちろん、全く関係ない筆者も(心の中)で思いっきり応援しましたよ^^
小学生は手足が大人より短いにも関わらず、実に上手く壁を登っていくので、大人の私も非常に参考になりました。
特に小柄な成人女性は、上手な小学生のムーブは本当に参考になると思います。
小学生の部の表彰式ではトップの選手にエクアドル産のバラが手渡されました。
なんと長さ1.5Mもある小学生の身長よりも長い1本のバラです。
(小学生が喜ぶがどうかは別にしてw)わざわざ空輸して運んできたという特別なバラは忘れられない思い出になることでしょう。
プロクライマーが競う「Division 1」
プロクラスのDivision 1 が始まり選手入場です。
有名なクライミングジムに通っていると、たまにプロ選手が練習していることもあり、筆者も何人かのプロ選手と遭遇したことはあるのですが、今回のように一斉に有名選手を目の前にするのは初めてだったため非常に興奮しました!「野口」「野中」「伊藤」が並ぶ姿はさすがに圧巻でした!
登る前の数分間のオブザベーションでは選手同士がムーブを相談しあう姿はボルダリングならではです。
これから戦うライバル同士にもかかわらず協力しあっている姿は素敵でした。
その中でも印象的だったのが森秋彩選手で、冷静に壁を見つめる姿は大人びていてめちゃくちゃ格好良かったです。
女子の決勝の課題は桜の真下から始まり、桜に向かってゴールを目指すという素敵なコースでした。
この最後のコースに挑戦したのは日本ボルダリング界を代表するお二人、野口啓代選手と伊藤ふたば選手です。
残念ながらお二人ともゴールに到達することはできませんでしたが、ただでさえ難易度が高い課題の上、すでにこれまでに何本も登っていたのにここまでのクライミングが出来るというのは本当に凄い選手なんだなと思いました。
盛り上がり最高潮!男子決勝
女子同様、男子の決勝もかなりの盛り上がりでした!
ボルダリングの大会ではいつも上位に喰い込んでくる楢﨑智亜選手や藤井快選手を押さえ、韓国のChon Jongwon選手と緒方良行選手が1位決定戦へ進みました。
恐らく疲労はピークだったと思いますが、Chon Jongwon選手が見事1発で課題クリアし大歓声!
次に登る緒方良行選手は姿が見えない場所で待機していたものの、観客の大歓声でChon Jongwon選手が完登したことは分かっていたでしょう。
実際、緒方良行選手は後のインタビューで「壁の前に向かうまでは緊張していた」と語っています。
しかし、そこに観客席から男性の声で「緒方!大好き!!」という歓声がw
会場でも笑いが起こり、このおかげで緒方選手もリラックスできたようでした。
なかなか他のスポーツでこういった場面に出くわすことはありませんが、こういった歓声が許される雰囲気もボルダリングの魅力かもしれませんね。
そして、その結果…
何と緒方選手も一発でゴール!!!
Chon Jongwon選手も凄かったですが、緒方選手の疲れをまったく感じさせないエネルギッシュなクライミングを目の当たりにし、彼が「フィジカルモンスター」と呼ばれている理由が良くわかりました。
表彰式での緒方選手は、これ以上ないくらいの笑顔を見せてくれました。
(楢崎選手はちょっと不満そう!?)
大会のラストは銀テープが舞い散り、まるでライブ会場にいるかのような幸せな気分に浸れました。
なお、今回の大会は、試合終了後にお客さんも壁の近くまで行ってホールドを触ることができました。
実際にトップの人がたちが決勝で登っていた課題を目の当たりにするとマジで信じられないレベルです^^;
プロの人って本当にスゴイな…と改めて思いました。
THE NORTH FACE CUP 2019 まとめ
昨今のボルダリングブームもあり、大会は大盛況でした!
どの試合も面白く、わざわざ東京から埼玉の入間まで電車を乗り継いででも行った甲斐がありました。
ご存知のように、東京2020オリンピックからボルダリングは正式競技として採用されました。
更に面白くボルダリングを観戦できるよう、やったことがない人は是非一度トライしてみてください!
実際にやってみると、プロ選手がどれだけスゴイか分かりますよ^^
またボルダリング経験者でも、実際の試合を見た事がない人は(実際に大会会場に行くと)まるで音楽ライブのような、選手と観客が一体となった盛り上がりを体験できるのでかなり楽しめると思いますよ!
【女子】
1 野口 啓代
2 伊藤 ふたば
3 野中 生萌
4 森 秋彩
5 田嶋 あいか
【男子】
1 緒方 良行
2 Chon Jongwon
3 楢﨑 智亜
4 藤井 快
5 原田 海
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