初心者にこそPEラインを勧める理由【トラブルレス】エギングもシーバスも
「初心者はPEラインよりもナイロンラインのほうがトラブルが少なくおすすめ」とか書いているメディアを目にすると、「PEライン使ったこと無いんじゃないの!?」と疑いたくなります。
ナイロンにはナイロンの、フロロにはフロロの良さがあるので、用途に応じて適材適所で使い分けることを薦めるのなら良いのですが、「トラブルが少ないからナイロンがおすすめ」というのはいかがなものかと思います。
実際は、スピニングリールでソルトルアーフィッシングを楽しむなら、初心者こそPEラインを使うべき、と言うより、PEライン以外の選択肢は無いと言っても言い過ぎではありません。
そこで今回は、なぜ初心者こそPEラインを使うべきなのか?その理由と、初心者にオススメのPEラインを厳選して2つご紹介します。
PEラインはコシ(ハリ)が無い。だからこそトラブルレス
出典:https://fishingjapan.jp/
「PEラインはフニャフニャでコシ(=ハリ)が無いから絡みやすくライントラブルを起こしやすい」と思っている人がいますが、実際は全く逆で、むしろPEラインはコシ(ハリ)が無いからこそライントラブルが起こりにくいのです。
と言うのも、スピニングリールでの代表的なライントラブルの「ラインラッシュ」は、ラインにのハリが強ければ強いほど起こりやすくなるからです。
ラインラッシュは、ラインがスピニングリールのスプールにきつく巻かれていない “フカフカの状態” でキャストすることで、ラインが塊のまま一気にドバッと放出されることで起こりますが、ハリが強く、元の状態に戻ろうとする力の強いナイロンラインやフロロカーボンラインの方が “フカフカ” の状態になりやすくなります。
たとえばピアノ線をキッチリと棒に巻きつけても、手を離せば元の形に戻ろうとする力で解けてしまいますよね?それと同じです。
PEラインは細くても強力
当然ですがラインは強ければ強いほど安心です。
特に初心者は、咄嗟のロッドワークやドラグ調節は難しいでしょうから、尚更ラインは強いほうが安心です。
その点、PEラインの強度は脅威的です。
事実、今はほとんどのメーカーのPEラインが1号でも強度は16ポンドもあります。
ナイロンラインで16ポンドというと4号です。
一般的にシーバスフィッシングで使う2000番~3000番のリールに太くてハリの強い4号のナイロンラインを巻けば、ルアーが飛ばないばかりか、ベテランでもラインラッシュを起こすでしょう。
その点、PEラインなら細くても強度は脅威的ですから初心者でも安心です。
ただし、1点だけPEラインの強度で気を付けなければいけないことがあります。
それは根ズレです。
PEラインは根ズレにはめっぽう弱いです。
コンクリートの角にPEラインを擦り付けてみると分かりますが、あれほど強く引っ張っても切れないPEラインが、コンクリートの角に軽く擦り付けるだけで簡単に切れてしまいます。
とは言っても、根ズレの心配のあるポイントではリーダーを長めに(1mぐらい)取ればある程度の根ズレは避けられますし、そもそも根ズレしないようにファイトするのも釣りの面白さですから、PEラインの根ズレ問題に関しては神経質になる必要はありません。
PEラインの飛距離は圧倒的
ラインは細ければ細いほど摩擦抵抗が少なく飛距離が伸びます。
先ほども紹介したように、PEラインはナイロンラインと比べて同じ強度でも太さは1/4以下です。
ナイロンラインしか使ったことがない人が、はじめてPEラインを使うと、その圧倒的な飛距離に驚くはずです。
ルアーは遠くに飛べば飛ぶほど狙える範囲が広がるわけですから、当然釣れる確率も高くなります。
PEラインにはリーダーが必須
PEラインにはリーダーが必須になります。
雷魚フィッシングなどではPEラインに直接ルアーを結びますが、シーバスやエギングでは、警戒心、根ズレ、シーバスの歯などを考慮するとリーダーは必ず結ばなくてはなりません。
PEラインを使ったことのない初心者にとって唯一ハードルとなるのがPEラインとリーダーの接続です。
メバルやエギングなら、ナイロンライン同士の接続でも使用するサージャンスノットのトリプル版「トリプルサージャンスノット」でも意外に大丈夫です。
簡単ですし、電車結びよりはトリプルサージャンスノットの方が強いです。
動画:トリプルサージャンスノットの結び方
ただ、大物を狙う場合や、湾奥など障害物があるポイントで多少強引なやり取りが必要になる場合は「FGノット」を覚えなければいけません。
このFGノットが厄介なんですよね…
ただ、今は初心者でも簡単にFGノットが結べる「ノットアシスト2.0」のような便利な器具が売っているので、こういった器具を使えば初心者でも問題なくFGノットを結べると思います。
動画:ノットアシスト2.0でのFGノット
ちなみに私もノットアシスト2.0が無いときは、手と歯をフル活用してFGノットを結んでいましたが、今はノットアシスト2.0無しではやってられません^^。
特に立ち込んでの釣りでは、ロッドを保持しながらリーダーを結ばなくてはならないので、ノットアシスト2.0のような器具があると非常に便利です。
使ってみないとこの便利さは分かりません。ウェーティング中でも苦も無くFGノットができる便利さといったら、一度使ったら止められません。
初心者にオススメのPEライン厳選2種
では最後にフィッシングライターとして、プライベートで、仕事でと、数え切れない種類のPEラインを使ってきた筆者おすすめのPEラインを厳選して2つご紹介します。
ライターとしてこんなこと言ってしまって良いのか分かりませんが、今回紹介するPEラインで太さを揃えれば、他のPEラインは必要ありません。
サンライン キャストアウェイ
キャスタウェイは私が最も信頼しているPEラインです。
初代キャスタウェイの発売から20年近くたった今でも、総合的に見てキャストアウェイに勝るPEラインに出会ったことがありません。
キャストアウェイのオススメポイントは
●8本編みのためラインが潰れない(扁平にならない)
●8本編みのため手触りがスムーズ
●毛羽立ちが少ない
●適度な比重で他のPEよりも風にあおられにくい
●寿命が長い
●水なじみが良い
●体感での実釣強度が圧倒的
●デイゲームでは目立ちすぎない
●ナイトゲームでは良く見える
などがあります。
PEラインに迷ったらキャストアウェイを買っておけば間違いありません。
安くはありませんが、毛羽立った部分を切ったり、逆方向から巻き変えたりすれば毎週釣りに行っても1年は持ちます。
たまに釣りに行く程度の人なら3年以上持つでしょう。
筆者のキャストアウェイを巻いた15年前のルビアス。キャストアウェイもスゴイがルビアスの寿命もスゴイw
パッケージが変更とともに、さらに強度に対する信頼度が増しました。フッコクラスからランカーシーバスまで幅広く狙うなら20ポンドがオススメです。
シマノ ピットブル8本撚り
シマノのピットブルは低価格で、非常に高品質なPEラインです。
他にも安いPEラインはありますが、この価格帯なら体感強度も使いやすさもピットブルが断トツです。
有名アングラーもこぞってピットブルを使っています。
ちなみにピットブルには8本編みより更に安い4本撚り、そして8本撚りよりも手触りがスムーズな12本編みもあります。
ただ、4本編みはスムーズさに欠けますし、12本編みだと値段が高くなります。
やはりピットブルで一番おすすめなのは8本撚りです。
ピットブルのオススメポイントは
●8本編みでこの値段は脅威的
●8本編みのためラインが潰れにくい(扁平になりにくい)
●8本編みのため手触りがスムーズ
●実釣強度はかなり強い
などがあります。
低価格で非常に優れた8本編みのPEライン。体感強度も素晴らしいです。カラーはシーバスならナイトゲームで使うことも考えて「ライムグリーン」を選んでください。「スーパーブルー」は見た目はカッコ良いのですが夜は見にくいです。
なお、ピットブルに並ぶ国内メーカーのリーズナブルなPEラインにメジャークラフトの「弾丸ブレイド」があります。
ただ、こちらはハリが強すぎてPEラインのメリットが半減しているように思います。
ですから私的には「弾丸ブレイド」よりも「ピットブル」をオススメします。
ピットブルなら1号で90㎝オーバーのシーバスでも十分上げられますよ!
まとめ
PEラインを使ったことがない初心者からすると、確かにPEラインはハードルが高いように感じるかもしれません。
しかし一度使ったらPEラインほど快適なラインはありません。
トラブルレス、強度、飛距離、抜群の感度、どれをとってもPEラインを使わない理由はありません。
価格も、今は「ピットブル」のように安くても十分使えるPEラインがありますし、ライン自体の寿命を考えたら、むしろナイロンやフロロよりもPEラインのほうが経済的なぐらいです。
本文中には書きませんでしたが、ナイロンは吸水による劣化と紫外線による劣化が著しく、3、4回の釣行、もしくはたった1回の釣行でも次の釣行まで期間が空くようなら新品のラインを交換しないといけません。
その点、PEラインは吸水や紫外線による劣化もほとんどありません。
事実、私は今年、2年以上前にリールに巻いたPEラインで80㎝オーバーのシーバスを2本か釣りましたが強度に何ら不安はありませんでした。
メリットだらけのPEライン、初心者だからといって使わない理由はありませんよ!
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