シーバスのバチ抜けで明確な差が出る!ソリッドティップロッドのススメ

シーバスのバチ抜けで明確な差が出る!ソリッドティップロッドのススメ

シーバスの “吸い込み” が弱くてもフッキングさせられるソリッドティップのシーバスロッド

特に「バチ抜け」の釣りではソリッドティップロッドは圧倒的な威力を発揮します。

筆者も20年ほど前からバチ抜けの釣りではソリッドティップロッドを使うようになり「アタリだけで乗らない」というストレスから解放されました。

今回は、そんなソリッドティップのシーバスロッドの魅力についてご紹介します。

バチ抜けの釣りでフッキングしなかったアタリをことごとくのせるソリッドティップ!

大量のバチ抜けの写真

早春から晩春まで続くバチ抜けのシーズン。
暗闇の中、あちこちから聞こえる「ボシュ!」という捕食音は何年シーバスフィッシングをしていても興奮しますよね!

ただ、バチ抜けの釣りでは、シーバスがアチコチでボイルしている状況でも「コッ…」と小さくアタるだけでフッキングにまで至らないことが多々あります。

実は私も以前は「アタるけど乗らない」という状況に毎年悩まされていて、伸びのあるナイロンラインを使ったり、ルアーのフックに細工をしたりと色々試してみたのですが結局解決にはいたりませんでした。

そんな時、釣友が当時「スミス」というメーカーから発売されていたカーボンソリッドティップのシーバスロッド(とっくに廃盤)で、私が “のらないアタリ” に悩まされている横でバシバシとシーバスをかけていくではありませんか!

そこで私も、当時「テンリュウ」というメーカーから発売されていたソリッドティップのロッド(こちらもとっくに廃盤)を慌てて購入して試してみると、それまでがウソのように、ことごとくフッキングしたのです。

それからというもの、バチ抜けの釣りでは、はじめからソリッドティップのロッドを使うようになったのは言うまでもありません。

バチ抜けシーバスにソリッドティップロッドが圧倒的に有利な理由

ソリッドティップロッド

バチ抜けシーバスにソリッドティップが圧倒的に有利な理由、

それは、反発力が弱く柔らかいソリッドティップのおかげで、バチを喰うとき特有のシーバスの “弱い吸い込み” でもルアーが口の中まで吸い込まれやすくなるからです。

泳いで逃げるベイトフィッシュを捕食するときのシーバスは、口を一杯に広げ、強いバキューム力で周りの水ごとベイトフィッシュを吸い込みます。こういった強い捕食なら、ティップが硬めのロッドでもフッキングするでしょう。

しかし、バチを捕食するときのシーバスは違います。

バチを捕食するときのシーバスは口をあまり大きく開けず「チュルッ」と弱い吸引力で吸い込みます。
そもそもバチは遊泳力がないので逃げる心配もありませんし、大きさだってシーバスからすればせいぜいウドンを1本ぐらいのものです。
強く吸い込む必要もなければ、口を大きく開ける必要もないわけです。

こういう弱い捕食をされると、硬いティップのロッドでは、「コッ」というアタりだけで終わってしまうことが多くなります。

しかし、こういった状況でもティップが柔らかく反発力の弱いソリッドティップのロッドなら、シーバスの弱い吸引力でも、口の中にまでルアーが入ってくれるためフッキングさせられる可能性がグッと上がります。

「でも、ティップが違うだけで本当にそんなに変わるの!?」

ソリッドティップのシーバスロッドを使ったことの無い人はこう思うかもしれません。

まあ無理もないですよね^^;捕食時の吸引力が強いだと弱いだとのと言ったところで所詮はお魚の話ですから。
でも、信じようが信じまいが、実際にソリッドティップロッドを使ってみると本当に違うんだから仕方ありません。

実際、私の周りでも、ソリッドティップに対して半信半疑だった人たちが、実際に使ってみてその圧倒的なフッキング率の差に驚いています。

少し話はそれますが、バチ抜け時の弱い吸い込みでも無理矢理フッキングさせようと、7cmそこそこの小さなボディーにトリプルフックを3本も付けているバチ抜け用ルアーがあります。
でも、こう言ってはなんですが、あんなものは多すぎるフックがシーバスの口の奥にルアーが入るのを邪魔するだけです。

フックを増やしたところで口先に軽くフッキングするようになるだけで、結局バレます。ただでさえシーバスはバレやすい魚なんですから、、

そんな見かけ倒しのルアーを使うよりも、ソリッドティップロッドを使い、シーバスの口の奥までルアーを吸い込ませたほうが釣果は確実に上がりますよ。

柔らかいソリッドティップでデカいシーバスかけたら折れない?

初めてソリッドティップのシーバスロッドを手にすると、そのあまりのティップの柔らかさに

「こんな柔らかいティップでシーバスかけて大丈夫!?折れない!?」

と心配になると思います。

でも大丈夫です!!普通に使っていればソリッドティップロッドはそうそう折れません。

下手したらチューブラ(中空)より折れにくいかも!?

実際私もこれまでチューブラティップは何度か折ったことがありますが、ソリッドティップのロッドは一度も折ったことはありません。

冒頭で触れた20年前のテンリュウのソリッドティップロッドもいまだにも現役バリバリです。
折れたときのことを考えて予備まで買ったのに2本とも折れる気配さえありません。

勘違いしている人もいるようですが、そもそもソリッドティップってメチャメチャ強いんですよ。

下の写真をみてください。

ソリッドティップロッドが折れないことの証明写真

これはグラスソリッドブランクを曲げた写真です。

どうですか?グラスソリッドだとこれだけ曲げても折れないんですよ!

さすがにカーボンソリッドは、グラスソリッドようには曲がれられませんが、それでもチューブラと比べたら比べ物にならないほど折れません。空洞になっていないわけですから当然です。

それに、そもそもの話ですが、魚とのファイトはティップでするものではありませんよね!?
魚とのファイトはロッドのバットでするものです。

これはルアーロッドでも、磯竿でも、ヘラ竿でも、竿ならみな同じです。

ですからどれだけソリッドティップが柔らかくても、バッドパワーさえあれば1m級のシーバスだって上げられます。

ソリッドティップロッドのアワセとは?

ソリッドティップのアワセですが、別にソリッドティップだからといって特別に意識する心配はありません。

というか、ソリッドティップロッドなら、「ドンッ!」と向こう合わせで乗るので、あとバットでファイトしながら「グン」という感じに追い合わせしてやればガッチリとフッキングします。

ソリッドティップのロッドのアワセについては、色々と難しい話をするインストラクターもいますが、あんなものは自分が特別なことをやっているように見せかけているだけなので気にする必要はありません^^;

「ソリッドティップはティップが柔らかいからフッキングさせにくくバレやすい」というのも、ソリッドティップをほとんど使ったことのない人の戯言です。

逆にソリッドティップロッドを使うと、ほぼシーバスの口の “蝶番” の部分にしっかりフッキングしてなかなかバレません。ティップの硬いロッドの方がよっぼどバレます。

おすすめのソリッドティップシーバスロッド4選

ソリッドティップのシーバスロッドは、一昔前は選択肢も少なく、あっても数万円からする高級品ばかりでした。
が、ありがたいことに最近では随分とリーズナブルなものが出回るようになりました。

しかもこの価格で一昔前の高級品より、性能も、強度も比べものにならないほど向上しているのですから本当に驚きです。

イチオシのソリッドティップシーバスロッドはシマノの「ディアルーナ S86L-S」です。このロッドはカーボンソリッドティップとしては適合ルアーウェイトが3g~21gと非常に幅広く、汎用性があります。「軽いバチルアーで狙っている最中に、遠くでボイルがした」と言うときにも重めのルアーにチェンジしてロングキャストできるのがうれしいですね。価格も2万ほどと、ソリッドティップロッドとしてはリーズナブルです。

時代の流れか、ついにダイワもカーボンソリッドのシーバスロッドをラインナップしてくれました!しかも感度と強度に優れるダイワ独自のカーボンソリッド「メガトップ」を採用してくれています。メガトップはダイワの磯竿なんかにも採用されていて、すごく良い感じだったので「シーバスロッドにも採用してくれないかな?」と思っていたんですよ(笑)ソリッドティップにより強度的な安心感を求めるなら初めからこのぐらいのクラスのものを手に入れたほうが良いかもしれませんね。

コストパフォーマンスの高いメジャークラフトのクロステージシリーズのソリッドティップモデルです。1万円でソリッドティップシーバスロッドが買える時代がくるとは思いませんでしたね、、。この価格ならシーバスだけでなく、ズル引き系のクロダイの釣りにも、デカメバルにも気兼ねなく使えます。ちなみにクロステージもティップはグラスソリッドではなくカーボンソリッドです。私の釣友も何人か使っていますが、“折れた”という話は聞いたことがないので強度もかなり上がっているようです。

エヌワンもメジャークラフトのモデルです。これだけソリッドティップモデルが揃っているということは、メーカーの人はソリッドティップの必要性が良く分かっているんでしょうね。本当の釣り好きな人たちが開発していうのでしょう。価格は2万円を切る価格ですが、ガイドなどのパーツは、この価格では考えらないほど高価なものが採用されています。

アブの「SXSS-712L-S-KR」は8.6フィートではちょっと長いという人にピッタリのソリッドティップシーバスロッドです。この長さでもアブのロッドらしくバッドか強靭なので、かなりの大物までいなすことができます。マイクロガイドシステム搭載が搭載されているのでPE0.8号以下の細ラインもストレスなく使えます。繊細な釣りを必要とするスモールマウスバスのワームフィッシングにもよさそうですね。ちなみにアブのソルトロッドは何故かすぐに廃盤になるので^^;あるうちに買っておくことをお勧めします。

まとめ

ソリッドティップのシーバスロッドは、バチ抜け時だけなく、シーバスの活性の低いときにも威力を発揮します。

シーバス以外でも、プラグやメタルジグを使ったメバリング(メバル釣り)や、底ズル引き系のルアーを使ったチヌ(黒鯛)にもソリッドティップのシーバスロッドは最適です。
さらに私の釣友ではティップラン(ボートエギングの一種)で使っている人もいます。

意外に汎用性があるのがソリッドティップシーバスロッドなんです。
機会があれば是非試してみてください。

はっきり言って、釣友を出し抜けますよ^^