ヘリノックス「チェアワン」とパチノックスを徹底比較!キャンプチェア考察

皆さんはキャンプチェアは何を使っていますか?
キャンプチェアによって “くつろぎの時間の充実度” が結構変わってくるので、意外にキャンプチェアって重要なんですよね。
そんなキャンプチェアの中でも、特に初心者からベテランキャンパーまで支持を集めているキャンプチェアと言えば、間違いなく、ヘリノックスの「チェアワン」でしょう。
ヘリノックスの「チェアワン」は、とても軽量なうえに、袋から出して10秒もあれば組み上がる簡単さがあります。
そのうえ恐ろしく座り心地が良いというのも人気の理由でしょう。もちろんバイクキャンパーの私も愛用しています^^
しかし、ヘリノックスチェアワンには大きな問題が一つあります。
そう……値段が高いんですよね、、一脚1万円は超えます。
まあ、実際に使ってみれば納得の価格ではあるのですが、それでも1万円は躊躇する人もいるでしょう。
こういった場合、支持を集めているギアほど後追いの格安類似品が出てきます、、キャンプギアあるあるですね^^;
たとえば、このチェア。
このキャンプチェア、チェアワンにそっくりですね(笑)
この商品のように、ヘリノックスのチェアワンによく似た “パチモン” のことを「パチノックス」と呼ばれています。
しかもなんと、このパチノックスは2,699円です。本家ヘリノックスの5分の1ですね。
キャンプは何かとお金がかかります。そのため「チェアくらい類似品でも良いかな…」と思いつつも「でもどうせ買うなら本家かな…」と迷ってしまう人もいるでしょう。
そこで、今回は私が実際に「パチノックス」を購入し、普段から愛用している本家ヘリノックスのチェアワンとの違いを考察していきたいと思います。
ヘリノックスとパチノックス比較.1【見た目】
こちらが私の持っているヘリノックスチェアワンとパチノックスになります。
見た目には大きな違いはありません。
収納寸法もさほど変わりません。気持ちパチノックスの方が大きく感じるぐらいですね。
ヘリノックスとパチノックス比較.2【座り心地】
座ってすぐの座り心地は、正直あまり変わりませんでした。座りながら揺らしてみても特に違いは見られません。
しかし、長時間座っていると変化が現れました。
本家ヘリノックスのチェアワンは、座面の通気性が良く、スースーとしてむしろ寒いくらいなのですが、パチノックスの場合はとっても蒸れて正直気持ち悪い……。
試しにひっくりかえして、布地を確認してみて納得しました。
1枚目がヘリノックス、2枚目がパチノックスです。
写真だと分かりにくいですが、本家ヘリノックスは少しテカッているだけの普通の布ですが、パチノックスのほうは防水ビニールのような加工をされています。
一応どちらも背面メッシュ加工はされていますが、メッシュ以外の部分の布地の加工に違いがありました。
ヘリノックスとパチノックス比較.3【足の加工】
本家ヘリノックスとパチノックスの見た目の違いとして「足部分の加工」があります。
ヘリノックスの足はこのように丸くなっています。
そのため、柔らかい砂地だとよく埋まります。実際私はキャンプ場で何回も足が砂に埋まり、そのたびにバランスを崩して椅子から落ちていました^^;
ただ、ヘリノックスは、チェアワン用に、下のような足にはめ込むタイプのアクセサリーがヘリノックス公式で売られており、これをつけると埋まりにくくなります。
対してパチノックスは、足にこのような突起物がくっついています。
そのため、ノーマルのままならパチノックスのほうが足が地面に埋まりにくいです。埋まる時は埋まるのですが、何もつけていないヘリノックスチェアよりは埋まりません。
今回検証したメーカーのものだけでなく、他のメーカーのパチノックスもこのような加工をされているものが多いようです。
砂地での埋まりにくさだけで評価するなら「アクセサリー付きヘリノックス>パチノックス>何もつけていないヘリノックス」という順位になると思います。
ヘリノックスとパチノックス比較.4【強度】
ヘリノックスの耐荷重はカタログスペックでは148㎏となっています。
一方、今回の比較検証に使ったパチノックスの耐荷重は130㎏でした。
18kgの差がありますが、日本人で130kgを超える人はそうそういませんから、耐荷重に関してはパチノックスでもそれほど問題ないと思います。
フレームの強度比較
では実際の強度をイメージするために、まずはフレームを比較してみましょう。
1枚目がヘリノックス、2枚目がパチノックスです(ヘリノックスの写真が暗くなってしまいました、申し訳ないです)。
どちらもほぼ10㎜くらいと、フレームの太さに関してはさほどの変わりはありません。
材質はどちらもアルミ合金です。ただ、何とアルミの合金なのかまでは分からないので、材質による比較はちょっと難しいですね。
私個人的な感覚でいえば、ヘリノックスのポールのほうが設営の時に曲げやすく、柔軟性があると感じました。おそらく硬さで強度を確保するのではなく、柔軟性を高めて強度を確保しているのではないでしょうか。
対してパチノックスは、ポールがヘリノックスに比べて曲げにくいです。こちらはとにかく硬い素材を使うことで強度を確保しているのでしょう。
接続部の強度比較
続いて、ポールとチェアの布の接続部に着目します。
1枚目がヘリノックス、2枚目がパチノックスです。
どちらも縁に補強がされていて厚みがあるため、ノギスで厚みを正確に計測するのは難しいですね。触った感じでは特に厚みに違いは感じませんでした。ただ、破れやすい箇所には違いないので、どちらも強度を意識した作りにはなってはいるようです。
ヘリノックスとパチノックス比較.5【組み立て】
ヘリノックスのチェアワンもパチノックスのチェアも、ほぼ組み立て方は変わりません。ポールの中にゴム紐があり、勝手にポールが組みあがり、そのポールに座面の布を引っ掛けるだけです。
ヘリノックスの場合、組み立てには大して力は必要ありません。女の私でも楽に組み立てられます。
が、パチノックスは違います。
写真では分かりにくいかもしれませんが、パチノックスの組み立ては、手に体重を思いっきりかけ、フレームをへし折るつもりでひん曲げる必要があります。
しばらく使っていれば座面の布が伸びるかもと期待してみましたが、結局何度使っても変わりませんでした。
管理されたキャンプ場でなら組み立てられますが、場所が定まらない緊急のキャンプで、女の私の力でこの作業ができるかと言われたら、とてもできそうにはありません。
ヘリノックスとパチノックスを比較してみてーまとめ
今回、本家ヘリノックスのチェアワンとパチノックスを比較してみて分かったこと。
- 見た目は収納時も組み立て後もあまり変わらない。
- 座ってすぐの座り心地は変わらない。
- 長時間座る場合はヘリノックスのほうが通気性が良く過ごしやすい。
- 強度はおそらくどちらもさほど変わらない。
- 組み立ての手間は圧倒的にヘリノックスの方が楽。
つまりパチノックスは、長時間過ごす時の快適性と組み立ての労力を代償に、ヘリノックス同等の強度と(短時間の)座り心地を手に入れたと言えます。
キャンプ場でゆっくりと過ごしたいなら、最初から本家ヘリノックスのチェアワンを買った方が良いでしょう。
しかし、キャンプ場についたら荷物を置いて観光するスタイルの人は、お試しでパチノックスを買うのもありかもしれません。
いずれにせよ、本家ヘリノックスのチェアワンなら「これなら1万円でも買って良かった」と思えるでしょうし、パチノックスなら「本家の5分の1だからまあ良いか」と思えるでしょうから、どちらを買っても後悔することはないと思います。
以上、バイクキャンパー女子による本家ヘリノックス「チェアワン」とパチノックス(類似品)の比較検証でした!
-
前の記事
ClimbPark BaseCamp入間店を日本一詳しく紹介!国内最大のクライミングジムを豊富な写真で解説 2018.11.27
-
次の記事
メスティン噂の真相!バリ取りシーズニングからテフロン加工まで疑問に答えます 2018.11.27